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根回しの重要性

根回しの重要性

日々労務相談をお受けする中で、仕事上の人間関係のトラブルの原因として、根回し不足を感じることがあります。
近年、効率化や短期的な成果を求められることが増えているため、根回しをする時間や労力が削られる傾向にあります。また、メールやSNSなどのネットワークの普及によって、一見簡単につながれるようになった反面、根回しはおろそかになり、本来の信頼関係が築けていないのではないかと感じられることがあります。

根回しとは

根回しとは、ある行動や計画を実行する前に、事前に周囲の人や関係者に意見を聞いたり、サポートを得たりすることを指します。
根回しの語源は、木を移植する際、周囲をあらかじめ掘って根の一部を切り落とし、細根の発生を促進させることをいい、その「根回し」の意味から転じて、事をうまく運ぶために、あらかじめ手を打っておくことを言うようになったとのことです。
(語源由来辞典 https://gogen-yurai.jp/ より)

根回しで時間短縮

根回しは時間がかるので省かれる傾向にありますが、根回しを行うことで、あらかじめ関係者との合意形成や調整を取っておくことができます。このため、後になってトラブルが生じたり、時間がかかったりすることを避けることができます。
また、関係者とのコミュニケーションがスムーズに行われることで、意思疎通が円滑になります。これにより、意見の相違や誤解を解消することができ、業務がより効率的に進むようになります。したがって、根回しは時間短縮につなげることができます。

感情的なこじれを防ぐ

根回しをすることで、感情的なこじれを防ぐことができるというメリットがあります。
関係者の意見や要望を聞き、相手の立場や思いを理解し、調整することができます。このため、意見の不一致や勘違いによる感情的な対立を未然に防ぐことができます。
また、根回しを通じて相手との信頼関係を構築することができるため、将来的なトラブルの回避にもつながります。

関係者の意見を採用できない場合は?

せっかく根回しをして意見を聞いても、取り入れることができない場合もあります。そうなると逆効果ではないかとの懸念があります。
確かにその懸念は考えられますが、その意見を採用できなくても、その人たちが自分たちの意見が尊重されていると感じ、より協力的になったり、納得して作業に取り組んでくれる可能性があります。
また、関係者の立場や意見を理解することで、より良い判断をすることができるため、結果的により良い成果を生み出すことができます。
なお、意見をくださった方に、「いろいろとご意見を頂いているため、取り入れることができない場合があることをご容赦ください」とあらかじめ説明しておくことも大切です。

根回しすべきかどうかの判断基準

では、どのような場合に根回しをすべきかということですが、一般的には、以下のような場合が考えられます。
・意思決定に影響を与える人や部署が多い場合
・自身の提案が他者にとって新しい考え方や取り組みである場合
・情報が不足している場合
・反対意見や異論が予想される場合

根回しの方法

根回しの方法は、状況に応じていろいろと考えられます。
例えば、重要な話し合いや交渉など、人間関係に大きな影響を与える場合には、直接会って話すことが望ましいでしょう。
また、まずはメールやチャットツールなどを使って、簡単な情報共有・やり取りを行い、その後、電話や対面により詳細な打ち合わせや説明をするという方法があります。このように、メールやチャットツールで事前にやり取りをしてから、より詳細な情報共有や打ち合わせを行うことで、より効率的に根回しをすることもできます。
ただし、どの方法を選択するにせよ、相手の方の立場や状況を考慮し、より理解してもらえるような説明や伝え方を心がけることが重要となります。

最後に

根回しは、関係者とのスムーズなコミュニケーションを確保したり、仕事の効率を上げたり、問題を予防したりするために不可欠なステップです。
つまり、単なる手続きではなく、仕事を円滑に進めるための重要なステップです。

「そういえば、最近根回しをしていないな」という方がおられましたら、一度試して頂ければと存じます。根回しにより、関係者との良好な協力関係が築かれることを願っております。。。

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更新日|2023 05 22

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